スタイリッシュなデザインでビジネスシーンに映えるウィングカラーシャツ
洗練されたデザインがビジネスシーンでのプロフェッショナルな印象を高めるウィングカラーシャツ。この一着があればオフィスでの貴女の好感度やキャリア感をさりげなくアピールできます。
大きく開いたウィングカラーとVネックがさりげなくスタイリッシュな印象をあたえ、首元によりエレガントな華やかさを添えます。また、ストライプ柄がシャープで品のある雰囲気を演出します。
袖が七分丈なので、初夏の季節にぴったりの涼しげなアイテムです。
このシャツは、ビジネスだけでなく、カジュアルな外出や休日にもおすすめな、着こなし自由で便利なアイテムの一着です。
一緒に楽しみながら、素敵なシャツを作りましょう。
ウィングカラーシャツのデザイン・材料説明
ウィングカラーシャツデザイン
シャツのデザインはウィングカラーとVネック、ダブルストライプ柄でシャープな印象を与えます。 前フロントと後バックにワンタックを入れ、柔らかい生地の風合いとゆとり感を表現します。
シャツ生地は、ホワイト地にネイビーの細いダブルストライプ柄で薄手の生地です。 Yシャツのような張り感はなく、柔らかい風合いが特長です。 キャミソールの上から一枚さらりと着るのに丁度良い生地です。
生地の柔らかい風合いを残すため、衿・カフス・Vネック周りにコバステッチはかけません。 肩ヨークと袖付け周りのみコバステッチを入れています。
台襟なしのウィングカラーにしました。初心者さんにはちょっと難しい台襟付きカラーの縫製も、この衿なら縫製し易く、一見台襟付きカラーに見えます。
しっかりと見返しを付けることでVネックや衿を安定させます。フロントにワンタックを入りれてもかさばりはありません。
ウィングカラーとカフスは内輪差を意識した型紙と縫製をご紹介します。
仕上がり寸法
9号・Mサイズを参考に制作しました。
材料説明
- シャツ生地 綿100% 156cm幅×2.0m
- ミシン糸 シャッペスパン#60
- 芯地 プレシオン HC-100
- ボタン 1.3cm×2コ
ウィングカラーシャツの型紙(パターン)
ウィングカラーシャツの囲み製図
型紙のサイズは9号・Mサイズを参考にしております。
型紙のポイントは
今回のウィングカラーシャツの型紙で重要なのは、C,F(センターフロント)とC,B(センターバック)のラインがどこにあるかです。
前身頃はVネックなので、Vネックが重なる位置にC,Fが通るように型紙を作ります。
フロントタックは前身頃のC,Fより前にタック分量を持ち出します。この持ち出し部分を生地のワサに当てて裁断します。
バックタックは後身頃のC,Bより後ろにタック分量を持ち出します。この持ち出し部分を生地のワサに当てて裁断します。
カフスや衿は外側が大きくなるように型紙(パターン)をかいています。
カフスや衿の内側を小さくし内輪差の軽減をします。
外側と内側の長さが違うのでミシンで縫いにくいですが、少しいせ込みながら縫っていきます。衿は身頃と縫い合わせた時、カフスは袖と縫い合わせた時に内輪差が軽減されていると付けやすくなります。
内輪差とは?
内輪差 とは、車(自動車)で例えると、
車(クルマ)が曲がるとき、前輪と後輪では、軌跡(タイヤの通るあと)に違いが出てきます。 この違いのうち、内側の前輪と後輪の軌跡の差を内輪差といいます。
洋服も同じように、衿やカフスなどは外側と内側の長さに違いが生じます。この内輪差を軽減するためパターン(型紙)で大小の大きさを付けます。
ウィングカラーシャツの裁断・下準備
生地を裁断する前にやっておく下準備があります。 まずはその下準備をご紹介します。
裁断準備
生地端に穴が空いているため、生地の耳端をCUTします。左右、両方ともCUTしましょう。
生地の横糸を引き出し抜きます。生地に横線が入ります。この線上をCUTします。生地の横地の目が通ります。
生地を整えるためアイロンかけをします。(縦地の目を整える)
前身頃と後身頃をワサで裁断するため、生地を観音開きにたたみます。
生地裁断
芯地貼り
芯地は生地より少し大きめにCUTします。 ザラザラした面を生地に当てアイロンで芯地を貼ります。
はみ出た芯地はハサミでCUTします。
印付け
それぞれのパーツにポイントとなる印付けをします。印つけは切りしつけでも、水で落ちるチャコペンなどでもOKです。
今回は衿のポイントとなる位置にはしっかりと印をつけます。
ウィングカラーシャツの縫製
さぁ!縫いますよ!
前身頃とヨークを合わせる。
ミシンで縫い合わせます。
後身頃C,Bを中心にワンタックを入れます。
後身頃とヨークを縫い合わせます。
縫い代にロックミシンをかけます。
縫い代をヨーク側に倒してアイロンをかけます。
ヨーク高にして、コバステッチをかけます。
表衿と内衿を合わせて縫う。
内衿より外衿が少し大きくなります。(衿縫製後、えりを表側にひっくり返すと内衿が控えられキレイな衿を作ることができます。)
外衿を少しイセ込ながら縫います。
余分な縫い代をCUT。衿先の先端をCUT。台襟と衿の窪みをV字にCUTします。
アイロンで縫い代をおり、衿をひっくり返し表に出す。
内衿を控えるようにアイロンで衿を整えます。
衿の中心点と身頃の背中心を合わせます。
衿先と前首ぐりを合わせます。
肩線と衿に付けた肩位置のポイントを合わせます。
前見返しと後見返しにアイロンで芯地を貼ります。
前見返しと後見返しの肩線にロックミシンをかけます。
前見返しの肩線と後見返しの肩線を縫い合わせます。
見返しの外周りにロックミシンをかけます。
見返しと身頃を合わせる。
見返しのC,Bと衿のC,Bを合わせる。
首ぐりや均等に合わせていきます。Vネックも合わせていきます。
ミシンで縫い合わせます。
余分な縫い代をCUTします。
縫い代を折りアイロンをかけ、見返しを表側にひっくり返します。
アイロンで整えましょう。
衿側の余分な縫い代をCUTします。
首ぐりの縫い代に切込みを入れます。
見返しを表側にひっくり返します。
見返しが表側に出ないように控えてアイロンで整えます。
生地の柔らかい風合いを残すため、衿にはコバステッチはかけません。首ぐりに落としミシンで縫い合わせます。Vネックには、裏側からコバステッチをかけます。
前身頃のVネック
前身頃のVネックを作ります。
右身頃が上側にくるようにします。
生地を重ね、タックを入れます。
見返しも重ねます。
重ねたところだけをミシンで縫い合わせます。
袖口のパイピング始末をします。
袖口に切込みを入れ、切込みの先はY字に切込みを入れます。
切込みを開き一直線状にし、パイピング生地と合わせます。
Y字に切込みを入れた、三角形部分をミシンで縫います。
パイピング生地を三つ折りにし袖口の切込みを巻き込みます。
パイピング生地をミシンで縫います。
パイピングを2つに重ね、上の部分を斜めにミシンかけします。
身頃と袖を縫い合わせます。
縫い代にロックミシンをかけます。
縫い代を肩側に倒してコバステッチをかけます。
袖下と脇側を縫い合わせます。
縫い代にロックミシンをかけます。
内輪差を軽減するようにカフスを作ります。
袖の内側が短く小さくなるように、型紙を作っています。
カフスの内側が短くなります。
カフスの内側の内輪差が軽減されて、カフスが袖に付けやすくなります。
カフスと袖口を合わせます。
釦の付け位置のを差し引きます。
ミシンで縫い合わせます。
余分な縫い代をCUTします。
カフスに落としミシンをかける。
ミシンの押さえガネをボタンホール専用に変更し袖カフスにボタンホールを開ける。
まち針でリッパー止めを作りリッパーでホールの穴を開けます。
釦が通るか確認して、釦を付けます。
シャツの裾にロックミシンをかけます。
ロックミシンをかけた裾を折り、アイロンをかけます。
裾をミシンで縫います。
仕上げアイロンをかけます。
ウィングカラーシャツの完成
最後までご覧頂きありがとうございました
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